「からすみ」、「このわた」、「塩雲丹」。
この三品は美味である上、いずれも大量製造ができず入手が困難であったことから、江戸時代より日本三大珍味と称されたそうです。
そのうちの一つ、「塩雲丹」は、簡単に言えば雲丹の塩辛のことで、江戸時代の越前福井では、塩雲丹は各浜の漁師たちの年貢の一つとして作られ、旧福井藩に納められていました。
なんと、塩雲丹の塩分は今よりもかなり濃く、3割を超えるくらい塩が入っていたとか!
越前の雲丹(塩雲丹)が作られるのは、7月20日頃の解禁日から8月中旬の暑い夏の最中であったため、その当時では塩が少ないと雲丹が傷んでしまうことが理由でした。
現在では塩処理してすぐに冷やす事ができるので、10%程度におさえられているようです。
日本の場合、各季節に獲れたものを年間を通して食べられるように、ということから保存食の加工が盛んに行われていたため、その中で塩漬けにしたものが多く作られ、それが現在珍味として各地方に伝わって今も食されている、という訳ですね。
熱々のご飯や、茶漬けに添えて食べるのは、日本人ならではの贅沢ですね♪